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[写真:3/羨ましがられる大家族]

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の62.2%に減少した(表2−6を参照)。その反面、夫婦だけあるいは一人だけで住んでいる高齢者が、この7年間に25.6%から29.1%に増加している。これらの比率を、現在50〜64歳人口の希望する居住形態と比較して見ると、表2−6に見られるように、子供と一緒に住むことを希望している準老人(50〜64歳、1993年は70.9%)の方が、現実に子供と一緒に住んでいる高齢者(同、62.2%)よりも多い。これは、理想と現実のギャップを示すものと見られる。しかし、老人ホームに住むことを希望する50〜64歳の人口が、現在老人ホームに住んでいる高齢者よりも高いことは、注目に値する。中国的な文化のもとでは、老人ホームに住むことは、よほど止むを得ない時に限る。なぜならば、それは子供等が不孝であることを表すもので、親子ともに望ましいことではないとされているからである。
さらに、父母と同居している25〜49歳人口の比率は、この7年間に34.7%から28.2%に減少した(表2−7を参照)。しかし、父母と会う頻度は少し増加し、1か月に1度以上会う比率が36%から41%に増えた。また、1〜3か月に1回会う比率も11.8%から17.3%に上昇し、同居しないが父母に関心を持ち、家族関係を保っていることが分かる。
結婚した息子と同居することは、色々な面において問題がある。例えば住宅空間の問題、二世代間の生活習慣や見解の違い、または都市に住む息子について行きたくない(都市生活に慣れない)等、家族によって違いはあるが、既婚の息子と一緒に住む比率が減ったことは事実で、将来その比率がもっと下がることが予想される。家庭計画研究所の調査によると、20〜39歳の既婚女子が年をとった時、既婚の息子と一緒に住みたいと希望する者の比率が、1965年の94%から1980年の

 

 

 

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